職業~スーパー家庭教師~
前の会社を辞めて家庭教師1年目は無我夢中だった。
受験が終わった3月のある日、家庭教師協会の事務局で事務員さんと二人だけになった。
今後もこの仕事を続けていこうかどうか・・・。
そんなことを考えていたら、
「先生、これからどうされるんですか?」
と聞かれました。心の中を見られたようでドキッとした。
「ご家庭を持って家庭教師の仕事で頑張っている先生、いっぱいいらっしゃいますよ。」
とにっこり笑った。
背中を押されたというのだろうか。いや、そっと手を添えられたという方が正しかった。
「もう少しやってみるか・・・。」
迷いながら始めた仕事だがいつの間にか前職より長くなっていた。
当たり前に出来たことが出来なくなっているこのご時世。
何でもない日常を送ることができる有難味を痛感している。
今年の3月にその事務員さんが退職した。
永い間一緒に働いていて、居てくれることが当たり前だと思っていた。
福島県家庭教師協会 プロ家庭教師 小川 芳樹